内部留保は過去最高、実質賃金は過去最低

 大企業の内部留保は553兆円で過去最高。実質賃金は327.6万円で過去最低。アメリカや台湾、韓国などのように内部留保に課税すれば、教職員定数の倍増もできそうですが、課税されるぐらいならということで企業は人件費に回すでしょうから、賃金も上がりそうです。

富裕層資産469兆円

 先日亡くなった森永卓郎氏によると、労働力に見合うだけの賃金は、いくら頑張って働いても、年収3000万が限界だそうです。それ以上は他人が働いた分をかすめ取った不労所得なので、全額徴税すべきと森永氏は言っています。貧富の格差をもう少し縮めれば、消費税など取らずとも、福祉も教育ももっと充実したものになることでしょう。

「やる気おこし」これは買うべき!

 諫早市立明峰中の生徒たちのアイディアをもとに、地元企業の杉谷本舗、杵の川、チョーコー醤油の三社が共同開発した「やる気おこし」。生徒たちと地元企業の「やる気」がみなぎる素敵な商品です。これを食べると「やる気」がおきるとのこと。高教組としては教職員の数を増やそうとしない文科省の方々にぜひ食べさせたい商品です。

杉谷本舗の店内の「やる気おこし」コーナー。

共同開発に関わったのはいずれも老舗企業。創業484年(三社合計)。地元の老舗企業が、未来を担う子どもたちのアイディアを応援するってステキです。

杉谷本舗本店(諫早市八坂町6番10号)。ここに行けば買えます。                          TEL/0957-22-2306                                           FAX0957-22-2307                                             営業時間9:00〜17:30

杉谷本舗橘店(諫早市松里町1574‐1)。 ここでも買えます。
TEL/0957-28-2277
FAX/0957-28-2318
営業時間/8:30〜17:30

買ってきました。拳を突き上げる絵柄は、組合としてもシンパシーを感じます。

数量限定のオリジナルメッセージカードが付いています。

裏にはメッセージが書き込めます。明峰中の生徒たちの優しい励ましがステキです。

しょう油風味で、ほんの少し辛みが後からきます。かくし味に煎り酒も入っているそうです。子どもも食べられますが、お酒のつまみにも合いそうです。

書記長は夜のおやつとして、10分で全部食べてしまいました。もう少し味わえばよかったです。明日も買いにいきます。

お値段は「夢にむかってゴーゴーゴー」ということで555円(税込)だそうです。イイですね!

明峰中学校  杉谷本舗 株式会社杵の川  チョーコー醤油株式会社

戦後すぐの教育行政がめざしたもの

「教員組合は教師の生活を経済的に安定させ、さらに教師としての教養を向上させ、それによって、教育の道に全力がつくせるように…教師がたがいに助け合い、また、当局に対して正当の要求をつらぬくことを目的とする」

「教育の方向がゆがめられたり、教師の身分が不安定になったりするおそれがあるときには、教員組合はその団結の力をもって教育の正しいあり方と、教師の身分の安定とを保障しなければならない」。

文部省「新教育指針」(1946年 昭和21年)より。

「教育を語るつどい2025」の講演で宮下さん(全教委員長)提供の資料。

「シュムキョウユ(主務教諭)」、教職調整額の増額と連動しているのがミソ

教員処遇改善へ向けた法改正(主務教諭新設とは?)|ガトーショコラ

「シュムキョウユ」は教諭よりも月6,000円ほど高い賃金だそうです。「主任教諭」の名称で先行する東京都では、かつての教諭を上下半分に分けて上を「主任教諭」、下を「教諭」として、賃金に差を設けています。「教諭」の賃金はかつての教諭より数万円少なく、主任教諭でようやくトントンかやや少ないほどだそうです。要は教職調整額の増額で人件費が上がった分を、「シュムキョウユ」の設置で下げるという作戦のようです。

文科省は私たちを朝三暮四の猿と思っているようです。

理不尽に抗える力を育てたい

Xで流れてきた投稿

 長時間労働に抗えず働く教員の皆さんに指導され、不合理校則による理不尽な指導でも盲目的に従わされて、子ども達が、社会人になっていく。 ワークルールも習わずに。 そんな教育課程を経た若者が、労働者として職場の理不尽に抗えないのは当然のこと。 この負の連鎖、何とか断ち切りたい。

主務教諭の導入に反対

上の図は東京の状況です。全教組織が教職員組合の多数を握る東京は、権力による攻撃が最も激しいところです。教職員の分断策として今から10数年前に導入されたのが「校長・副校長・主幹教諭・主任教諭・教諭」の5階層化。このしくみを政府は今、全国に広げようとしています。東京で「主任教諭」とよばれるものを「主務教諭」として各県で設置可能とする法律案が国会に出されています。

これは学校の上意下達を進め、民主教育を破壊するとともに、教職員の分断を進め、そのことで組合を弱体化させ、また人件費を切り下げるものです。

文科省は「若手の指導にあたる」とか「外部との交渉にあたる」とか、とってつけたような言い訳をしていますが、まったく意味不明です。

このような害悪にしかならないものを導入させてはなりません。

「2025教育を語るつどい」での高教組OBの感想より

小学校低学年の時、担任の先生から「あなたは学校の先生に向いているから先生になりなさい」と言われました。同窓会で聞いたところでは、イジメをしている子がいて、教室から飛び出した子を呼びに行ったりしていたそうで、そういうことがかかわっているのかなと思いました。

高校の時は亡くなった高村暎先生が、「教員はいいぞ、民間の会社のように盆暮れの付け届けなどしなくていいんだから。教員は生徒に対してはベテランも新任もない、平等なんだぞ」と話してくれました。

何のためらいもなく組合に加入しました。先輩たちの組合の活動がすばらしかった。しかし自分の組合活動が後輩の教員たちに組合活動の必要性をアピールできたかどうか、反省しているところです。

教育を語るつどい2025

 教育を語るつどい2025(冬の教研)を、2月22日、諫早市で開催しました。高教組の他、高退教、教職員の会、新婦人、県労連など諸団体を含め30人が参加しました。連休の初日にも関わらず多くが集まり、遠くは壱岐からも参加がありました。

 第1部では、全教中央執行委員長の宮下直樹さんに、教育の諸問題と解決のための運動の見通しについて、ご講演いただきました。不登校の子どもたちの数の変遷と病気休業の教職員の数の変遷が一致するとのデータは衝撃的でした。担任手当については他の手当を切り下げることとセットであると指摘、主務教諭については教職員の上下2階層分断を狙っており下層は賃下げになることが予想されると指摘されました。産休育休で先読み加配のさらに進んだ形態として後読み加配正規職員のプール制による代替などが他県では始まっていることが紹介されました。参加者からは「うらやましい話」との感想とともに、具体的にどういう形になるかの質問があり、学習を深め合いました。学級会の中学・高校での状況についても参加者の間で情報交流がありました。私たちが進めるべき教育運動の課題を十分に見出すことができ、とても有意義な時間でした。

 第2部では、長崎高教組委員長の勝村功さんが、高校入試制度の状況について説明をしました。「制度が変わるスパンが短い。このため現場も保護者も生徒たちもどう変わったのか十分に理解ができていない」と指摘しました。また定員割れとなる学校が増加していることから「統廃合の加速」の懸念が示されました。参加者からは、統廃合を食い止めるものとして、地域の住民との共闘や地域に信頼される教育実践が必要との感想が寄せられました。

 退職教職員で現役時には高教組の教文部長を務めた方から、会全体について「自分が当事者であったことが、それほど遠い昔の話ではなかった、ストレートにつながってるんだと思えて、参加してよかったです」との嬉しい感想をいただくこともできました。

水産実習船の乗務員の勤務条件の変更が交渉なしに強行されようとしています

 長崎鶴洋高校と福岡、山口の水産高校は共同で水産実習船を運航しています。この船は福岡県が所有し、その乗務員は3県からほぼ同数で構成され、長崎、山口の乗務員は福岡県に派遣される形になります。その賃金など勤務条件の多くは各県の基準に基づきますが、旅費については福岡県の基準に基づくとの決まりが3県の県教委内部でつくられています。今回、国家公務員における旅費の基準が変更され、これに準じて福岡県の基準も変更されました。実習船の場合、航海中は旅行扱いになるので、旅費の変更は受け取る月額の大きな変更をもたらします。それは職階によって増減があり、難しい判断となりますが、少なくとも組合がある県で交渉なしに決めてよいものではありません。

 この案が福岡県の知事部局から福岡県教委に知らされたのが1月末で、福岡県教委は2月頭に長崎県教委に伝え、長崎県教委が長崎高教組に概要を伝えたのが2月14日、 詳細を説明に来局したのが19日です。 福岡県には組合がないので、交渉が行われず、そのまま議会にかけられ、20日に採決、条例として成立しました。

 現在、当事者である乗務員は、実習のためハワイにいます。ですので交渉を行いたくても行えません。4月からの旅費支給ということで、福岡に合わせようとするならば、長崎でも交渉なしに議会に上げることになりますが、それは労使の信頼関係を破壊する行為だと言わざるを得ません。本部は山口高教組とも連絡をとり対策を検討しています。

 高教組は、19日の説明の際に県教委に、①三県の県教委間の連絡と情報共有を徹底することと、②今後三県合同での交渉の場を新しく設けることの2点を要求し、県教委は①については努力すると②については検討すると約束しました。

 

高校入試の採点で夜遅くなる職場も

 教職員の長時間過密労働が広く知られることになり、そのために教職員の希望者が激減している状況がありますが、ただいま行われている高校入試の採点業務でも、職場によっては、所定の勤務時間をだいぶ超えて、随分と遅くまでやってるケースがあります。

 私たち高教組は、機械的に勤務時間を守れと主張するのではなく、子どもたちのためにやむを得ず緊急に行うべきものであれば拒否しないとの方針です。例えば子どもたちのことを話し合う大事な職員会議であれば勤務時間が来ても続けるべきですし、悩んでいる子どもたちのための家庭訪問も当然行うべきです。

 しかし入試の採点業務はそのようなものでしょうか。子どもたちのためというよりも、子どもたちを選抜するためのものであり、教育が仕事の教職員の本務ではありません。

 遅くまで採点をしている職場があるという事実は校長を通じて県教委も把握していることでしょうから、放置せず早急に解決すべきです。教職の魅力化を進めるならば、まずブラックな部分をホワイトに変えることが大事です。

弘済会2024年度第2回運営委員会

 2月21日にセントヒル長崎で開催。奨学金(給付・貸与)や教育研究助成など次年度の事業計画及びその予算案が審議され、承認されました。

 県教組と高教組の他、校長会、教頭会、事務職員協会、県教委、学生協が参加して運営する弘済会では、日頃は立場上対立関係にある方々とも、教職員の生活の支え合いと、子どもたちの豊かな教育の実現をめざして協力し合います。弘済会は組合の精神の中から生まれた組織です。代表の方々は元は教職員の出身で、会の中でも、会終了後にも、子どもたちの頑張りを、とても素敵な笑顔で楽しそうに話されていました。みんなステキな方々です。

「主務教諭」導入に反対するオンライン署名

オンライン署名 · 教師のなり手がいなくなる…「処遇改善」と言いながら、基本給を引き下げるような改革は止めて下さい! #主務教諭に反対します – 日本 · Change.org

いわゆる「新たな職」に長崎高教組は反対しています。上下関係が強化され、教員の自主性が弱まることと、賃金の切り下げにつながることの2点からです。長崎では次年度から主幹教諭が高校に配置されることになりましたが、国はそのさらに上に立つ主務教諭を新設しようとしています。「新たな職」の方々は「準管理職」的な立場になるので、授業は軽減され、担任や部活動顧問からは外れたりします。

私たちが求めているのは「今の職」であって「新たな職」ではありません。教育労働は生徒と向き合う者が自らの判断で行う自主性の強いものであり、上司の指示命令通りにやってもうまくいくものではありません。上意下達の強化につながる主務教諭など要りません。

また上の表にあるように、主務教諭が導入されれば、そうでない一般の教諭は賃金が切り下げられる可能性が高いです。というよりも財源を毎年切り詰められていますので、片方を下げなくては片方は上がりません。

この点からも高教組は主務教諭に反対です。

上記のオンライン署名は筆数が急増しているようです。ぜひご協力をお願いします。

忙しさを解消するには「人を増やす」この一択です。

業務効率化へ工程表作成など提言 長崎県教委「教職の魅力化作戦会議」、年度内に公表 | 長崎新聞

工程表など面倒なものをつくらずとも、「人を増やす」ができればすべて解決します。

なぜ「人を増やす」ということを議論から避けるのでしょう。文科省への忖度でしょうか?

どうしても工程表をつくるというのなら、作成に時間がかかることが予想されますので、その作業はすべて管理職がやってください。教職員は意見だけ言わせていただきます。分担の名の下に、教務主任とか、学年主任とか、主任に押し付けてはなりません。学校における主任は職員の連絡調整係であって、管理職の下請けではありません。

くれぐれもよろしくお願いします。