長崎高教組執行副委員長 今泉 宏
また、木村さんは学童の先生に、「木村さんの家は海の近くだからこの場に留まった方が良いですよ。」と言って欲しかったとも話されました。言葉の裏には、参加した私たち教職員は、生徒の家庭環境もわかっているだろうから、適切な判断をして欲しかったというメッセージが込められていました。自分だったら適切な判断ができただろうかと考えると、教師としての判断の重さを感じました。また、心配した木村さんのお父さんは、最初は小学校に長女を迎えに行って、長女には学校には留まるように言ったのに、どうして次女だけを連れて行ったのかとも話されました。災害が起こったときの判断の難しさも伝わってきました。
津波で汐凪さん、木村さんの奥さん、お父さんの3人が犠牲になりました。私たちは木村さんの自宅があった場所まで行きました。家の跡形もない、玄関のタイルだけが残された現場に声も出ませんでした。