故三笠宮妃の葬儀に関して全教書記長談話 

【全教談話】故三笠宮妃の葬儀にともなう弔意の強制に反対する

 親族や親しい人、関係ある人が亡くなった場合、私たちは弔意を示しますが、それは誰かから指示されたり、強制されたりの結果ではありません。弔意は極めて内心的なものであり、心から示すべきもので、本来誰かから指示されて仕事として形ばかり行うようなものではありません。

 さて、政府は11月26日に皇族の故三笠宮妃の葬儀に際して弔旗の掲揚を各機関に求め、これを受けて文科省は11月19日付で各都道府県教育委員会に対し対応を求める通知を発しました。

 以前より、皇族や有名政治家の死去に際して、同様のことが繰り返されてきましたが、この文科省の対応は法的に問題です。学校では、学問の自由、内心の自由、思想信条の自由が最大限保障されなくてはなりません。半分しか上がっていない旗を見て子どもたちが「なぜだらしない揚げ方をしているか」と質問した場合に、教師はどう話をすればよいのでしょう。弔旗がどういうものかを説明できたとしても、なぜ弔旗なのかを説明できるでしょうか。「偉い方が亡くなったから」とか「そういう指示だから」という説明で、子どもたちが納得するでしょうか。弔旗掲揚は、行政機関としては儀礼の範疇かもしれませんが、儀礼は「深く考えない」ことが前提です。学校は「深く考える」ことを求める場であり、また主権者としての力を育て、政治や社会のあり方について考えさせる場でもあります。