25年確定交渉(最終)での長時間過密労働についてのやりとり

長崎県立学校業務改善アクションプラン 長崎県立学校業務改善アクションプラン改訂版(令和3年3月 県教委)では、「令和7年度までに月45時間以上をゼロにする」としています。しかし県教委の勤務実態調査によれば、25年4~7月の超過勤務は、月100時間以上がのべ82人、月80時間以上がのべ266人、月45時間以上がのべ2073人となっています。私たちの組合はこの点を示し、「まったく達成されていない。本気のとりくみとなっていない」と指摘しました。県教委は、目標が達成できていない点を認め、引き続き努力する旨を述べました。また新たな目標を今年度中に策定すると回答しました。

出退勤記録簿の虚偽記載問題 25年8月19日に開かれた中教審「教師を取り巻く環境整備特別部会」(第2回)の資料「公立学校の教育職員の業務量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針(改正案)のポイント」では、留意事項として「実際の時間より短い虚偽の時間を記録することがあってはならない」としています。これは、実際にはそのようなことが全国的にも起こっていることの証左です。
 私たちの組合はこのことを示し、「本県でも月末になると職員朝会で管理職から45時間を超えないよう頼まれるということや、正確に記入すると管理職から時短ハラスメントにあうということをいくつも聞いている」と指摘、「このような事態を放置して数が減ったと報告するようなことがあっては、何の改善にもならない」として、県教委としての対応を求めました。
 県教委は「超勤縮減には正確な記録が必要不可欠。校長会で求めていきたい」と回答しました。また「時短ハラスメントとよばれる状況があると校長会で伝え、そうならないよう求めている」と述べ、校長会での指導を約束しました。

持ち帰り業務の把握 持ち帰り残業について、中教審「教師を取り巻く環境整備特別部会」(第2回)の資料「公立学校の教育職員の業務量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針(改正案)のポイント」では、留意事項として「業務の持ち帰りは行わないことが原則。上限時間の遵守や計画目標の達成のみを目的として持ち帰り業務を増加させることは厳につつしむ必要。仮に持ち帰りの実態がある場合、その実態把握とともに、縮減に向けた取組を進める」としています。
 私たちの組合はこのことを示し、「実態として全国の学校の多数の教職員が持ち帰りをしている。どのように実態を把握するつもりか」と質しました。県教委は「まずは年度末に行っているアンケートに、持ち帰り業務についてふれる質問を設けるつもり」と回答しました。

休憩時間の保障について 労働基準法32条は「使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない」と定めており、これは公立学校教職員についても適用されます。元高松市立中学校教諭が香川県に損害賠償を求めた訴訟の判決で、高松地裁は25年3月に香川県の労基法違反を認め、権利侵害により肉体的・精神的苦痛を与えたとして、賠償金の支払いを命じています。
 私たちの組合はこのことを示し、休憩時間の確保は使用者にとって法律上の義務であるとして、職員朝会などで休憩時間に会議や指導等を入れるとの提案を管理職はさせてはならないと指摘しました。県教委は「校長に対し全体で集合して何かやるようなことは止めてもらうよう指導している」と回答しました。

過度の競争や管理的な学校運営について 私たちの組合は職員の労働時間の縮減のためにも、過度の競争や管理的な学校運営を改める必要があると指摘しました。県教委は「部活動は自分のよさを磨くのが本来のあり方。長時間厳しい指導を行ったり、勝利至上主義であったり数を競うのは本来のあり方にそぐわない」「学校生活のあり方全般においても生徒の主体性を伸ばす方向に進めていきたい」と回答しました。

学校閉庁期間中の部活動について 長崎県立学校業務改善アクションプラン改訂版(令和3年3月 県教委)では「学校閉庁期間の部活動(大会等を含む)を原則禁止とする」としています。
 私たちの組合は実際には守られていないと指摘しどのように守らせるのか質しました。県教委は「大会の日程が閉庁期間にかかる場合は、競技団体に要請している」と回答しました。私たちは「閉庁期間に遠征に行く部活動もあるが、事故が起こった場合など十分に対応できないことが予想される。どう考えているか」と質しましたが、県教委からの明確な回答はありませんでした。

管理職の年休理由確認について 私たちの組合は年休取得時に管理職が理由を聞くことがあっている件について、法律上、年休取得は私的利用でも認められ得るものであり、プライバシーの侵害、ハラスメントにもなる上に、年休取得を制限する結果にもつながりかねないとして、県教委からの対応を求めました。県教委は「プライバシーの侵害、ハラスメントにならないよう校長を指導したい」と回答しました。私たちは「窓口は教頭なので、教頭へも指導をすべき」と求め、県教委は教頭に対しても対応する旨を回答しました。