25人勧についての私たちの組合の考え

 8月7日、人事院は政府と国会に対し、国家公務員の労働条件等に関する勧告を行いました。その内容は以下の通り。

① 前進面
【基本賃金】4月時点で民間が国家公務員を1万5014円(3.62%)上回っており、一般職の初任給を高卒で1万2300円、大卒で1万2000円引き上げ、若年層に重点を置きながら、再任用職員を含むすべての年代で改善すべきとしています。この結果、中高年層においては昨年を大幅に上回る改定額となっています。ベースアップは昨年度の1万1183円(2.76%)を上回り、34年ぶりの高水準となりました。
【一時金】2024年8月から2025年7月までの民間の支給割合は4.65月分であり、現在の4.60月から0.05月分引き上げるべきとしています。再任用者は現在の2.4月から0.05月引き上げるべき(2.45月)としています。
【宿日直手当】通常の宿日直勤務は1回につき4,700円(改正前4,300円)、特殊業務の場合は7,700円(改正前7,400円)に引き上げるべきとしています。
【通勤手当(月の途中で採用された職員等に対して)】採用日等から支給すべきとしています(来年10月から)。
【通勤手当(自家用車使用の場合)】65km以上から100kmまでの区分(5km刻み)を新設(26年4月から)し、現行(60km以上)の距離区分についても引き上げるべきとしています(25年4月遡及)。
 駐車場等利用(勤務地周辺に駐車場を確保している場合)の通勤手当(1ヵ月上限5000円)を新設すべきとしています(来年4月から)。
② 問題点
【基本賃金の改善が不十分】モデル試算による定期昇給分を加えた給与改善は、月収で約5.1%にとどまり、25春闘の賃上げ率5.52%(厚労省調査)、8月4日に示された最低賃金引き上げ目安率6.0%よりも低く抑えられています。さらに、物価が50か月連続して上昇(25年10月現在)している状況の下で、実質賃金の下降傾向を克服できるものとなっていません。
【中高年層の賃金改善が不十分】再任用職員の一時金の支給月数が定年前職員の約半分に抑えられている実態も解消していません。60歳前後の賃金については、定年の引き上げが完成する31年までに必要な措置を講じられるよう引き続き検討を行うとしているのみです。
【非常勤職員についての記載なし】非常勤職員については、常勤職員に連動して賃上げとなることが想定されますが、その他の具体的な記載はありません。
【地方分局の職責に対する評価が不十分】比較対象企業規模について本府省(中央官庁)のみは1000人以上に大きく引き上げています。また本府省で非管理職に支給されてきた本府省業務調整手当について、①対象に新たに幹部・管理職員を加えて5万1800円を支給、②課長補佐級の手当額を1万円、係長級の手当額を2000円引き上げています。これらは地域間格差を拡大するものであり問題です。本府省優遇の根拠について、人事院は職務の特殊性や困難性をあげていますが、これらは地方分局でも高まっており実態の正当な評価が必要です。