25人事委員会勧告についての私たちの組合の考え

 10月6日、人事委員会は知事と県議会に対し、県職員の労働条件等に関する勧告を行いました。比較対象企業規模を国に倣い、50人以上から100人以上に引き上げたことが報告されました。勧告の内容は以下の通り。
① 前進面
【基本賃金】
4月時点で民間が県職(行政職)を1万2297円(3.31%)上回っており、行政職の初任給を高卒で1万2900円、大卒で1万2700円引き上げ、若年層に重点を置きながら、再任用職員を含むすべての年代で改善すべきとしています。この結果、中高年層においては昨年を大幅に上回る改定額となっています。ベースアップは昨年度の1万277円(2.80%)を上回り、34年ぶりの高水準となりました。
【一時金】2024年8月から2025年7月までの民間の支給割合が4.65月分であり、現在の4.60月から0.05月分引き上げるべきとしています。再任用者については現在の2.4月から0.05月引き上げるべき(2.45月)としています。
【宿日直手当】人勧に準じて改定すべきとしています。
【通勤手当(月の途中で採用された職員等に対して)】人勧に準じ、採用日等から支給できるよう見直す必要があるとしています。
【通勤手当(自家用車使用の場合)】人事院は、新たな距離区分の創設、現行の額の引き上げ、駐車場等の利用に対する通勤手当の新設などを勧告しているが、本県でも、国や他県の状況、本県職員の通勤の実態、燃料費の状況等に留意しながら対応を検討する必要があるとしています。
【教職調整額】給特法等の改定により段階的引き上げが行われた趣旨を踏まえ、必要措置をとることが適当とし、26年5% 27年6% 28年7% 29年8% 30年9% 31年以降10%を基準として支給するよう改定すべきとしています。
【長時間労働の是正】「臨時又は緊急の必要がある場合には時間外勤務を命ずることができるとされているが、その場合であっても、職員の健康及び福祉を害しないよう考慮した上で、時間外勤務を命ずる時間数については必要最小限のものとしなければならない」と、時間外労働が無制限のものであってはならないとの旨を明確に述べています。
 教職員については、給特法等の改定により国が求める「教員の業務量の適切な管理と健康・福祉を確保するための措置を実施するための計画の策定・公表」への適切な対応が必要としています。
② 問題点
【基本賃金の改善が不十分】モデル試算による改善は、月収で約3.37%にとどまっており、長崎県25春闘の賃上げ率(連合発表で5.45% 定昇含む)や、長崎県最低賃金の引き上げ率8.18%よりも低く抑えられています。物価上昇の下での実質賃金の下降傾向を克服できるものとなっていません。
【中高年層の賃金改善が不十分】再任用職員の一時金の支給月数が定年前職員の約半分に抑えられている実態も解消していません。60歳前後の賃金については、人勧で定年の引き上げが完成する31年までに必要な措置を講じられるよう引き続き検討を行うとしていることを踏まえ、国の動向を注視しながら適切に対応していく必要があるとするのみです。
【会計年度任用職員についての記載なし】会計年度任用職員については、常勤職員に連動して賃上げとなることが想定されますが、その他の具体的な記載はありません。
【教員特別手当】給特法等の改定により見直しが行われたとし、「給特法等の改正の趣旨を踏まえ、必要な措置を講ずることが適当である」としています。
【「新たな職」(主務教諭)】給特法等の改定により「新たな職(主務教諭)」の設置が可能となったことについては、「他の都道府県の動向を注視していく必要がある」としています。