教育内容への政府の不当な介入に対し抗議

 被爆者団体など県内13団体は、辺野古での事故を口実に政府が行った教育内容への不当な介入に対し、厳しく抗議する集会を開催しました。多くの記者が集まりました。私たちの組合も参加し、教育内容への政府の不当な介入に抗議しました。

私たちの組合が述べた見解は以下の通りです。

①あらゆる教育活動において安全面の対策の徹底は重要。
②すべての教育活動において教える側が多角的な視点を持つことは重要。

教育は人の内面に関わる活動であり、学問の自由にも関わるもの、その内容への国家の介入は抑制的であるべき
④教育基本法14条は、「政治教育は尊重されるべき」とし、禁止するのは「特定の政党を支持、または反対するためのもの」のみ。
⑤2019年の新基地建設の賛否を問う住民投票では投票総数の72%が「反対」としている。特定の政党を支持するためのものでないのは明らか。
⑥かつて幼稚園児に「安倍首相ガンバレ」と言わせていた森友学園が問題とならなかったこととの均衡を踏まえても、文科省の判断は適切ではない。

⑦「教育の中立性」と言われるが「学習の中立性」は存在しない。例えば「反核」でもなく「核保有」でもないのが中立。中立とは「どちらでもない」ということ。学習すれば自分の考えは固まる。
⑧「生徒の政治的活動」は制限されない。例えば、高校生が署名を集めたり、スピーチをすることも自由。
⑨学習とその成果に基づいて経験を重ねることで主権者としての意識が育つ。主権者教育はそのことを軸にしてなされていく。
⑩辺野古の学習は選択制のものであり、生徒がそれを学びたいという結果に基づいているので、内容面での問題はまったくない。
⑪現地で当事者から話を聞き、フィールドワークを行うことは、長崎の修学旅行でもやっていることで、何ら問題はない。

教育基本法は第16条で「不当な支配に服することなく」と定めており、文科省こそ教育基本法に違反している

また書記長は「そもそも文科大臣である松本洋平氏には、人として他の誰かを指導する資格があるのか、胸に手をあててよく考えていただきたい。よく恥ずかしげもなくそんなことができたものだと驚いているところだ」と申し添えました。

長崎新聞(6月9日付)では、上記の見解のうち③が記載されています。
しんぶん赤旗(6月10日付)では、上記の見解のうち③⑥が記載されています。

西日本新聞(6月9日付)

長崎新聞(6月9日付)

しんぶん赤旗(6月10日付)

【談話】ゆきとどいた教育の実現のために、国の責任によるさらなる教育条件整備を求める

 今年度予算案が成立し、所得制限のない「高校授業料無償化」と、学校給食費補助(小学生5,200円/特支小学部6,200円)、中学校35人学級の段階的導入が行われることになりました。私たち教職員と保護者、地域の運動の積み重ねの結果です。
 しかしこの新制度には課題や問題点も少なくありません。
①「高校授業料無償化」はいったん徴収した後に申請に基づいて給付するというもので、最初から不徴収にすればよいのにそうしないために、保護者と事務職員に無用の手間をかけています。
②高校の無償化はあくまで授業料に限定され、入学金や私立の施設設備費などの保護者負担は残ったままです。
③給食費の補助額の設定の際の根拠データとして把握されている、最も高い自治体の給食費の額は5314円であり、上限を越した分はその自治体や保護者の負担となります。
④給食費は補助額以内に抑えるよう職員に圧力がかかることも考えられ、食材を輸入に頼らざるを得なくなることや、十分な量が保障できないなどの事態も起こり得ます。
⑤高校授業料無償化の4分の1、給食費補助の半分は都道府県の負担としており、国の責任で行われるとは言い難い状況です。

私が先生になったとき

宮澤賢治作と伝わる詩

私が先生になったとき
自分が真理から目をそむけて
本当のことが語れるか

私が先生になったとき
自分が未来から目をそむけて
子どもたちに明日のことが語れるか

私が先生になったとき
自分が理想を持たないで
子どもたちにどうして夢が語れるか

私が先生になったとき
自分に誇りを持たないで
子どもたちに胸をはれと言えるか

私が先生になったとき
自分がスクラムの外にいて
子どもたちに仲良くしろと言えるか

私が先生になったとき
自分の闘いから目をそむけて
どうして子どもたちに勇気を持てと言えるか

体育館への空調が実現

 「夏の体育館は空調なしには使えない」「空調の設置は喫緊の課題」。これは、25年の確定交渉での教育長の発言です。私たちの組合は、年々暑くなる状況の中で、体育館への空調の導入を強く求めてきました。保護者とともに行っている教育条件署名でも重要請願事項としてこれを掲げています。県教委は財務当局とも折衝を重ね、配置をめざして奮闘してくださいました。2月の定例教育委員会で、県立高校10校に冷・暖・除湿機能があるスポットクーラーを配置することを決定し、3月の県議会でそのための予算措置が決定しました。まずは避難所に指定されている体育館からとのことですが、そうでない体育館にも広げていけるよう、私たちの組合は要求を重ねていきます。

諫早東に除草のための機器が配置

諫早東高校はグラウンドが広く、除草作業に大変な負担がありました。このため私たちの組合は、必要な予算措置を行うよう、3年間にわたって要求してきました。教育予算は限られているため、なかなか前進しませんでしたが、今回、他の部署で不要となった機器が生じ、これを配置するということで、ちょうど上手く収まりました。大きな前進です。対応してくださった事務長先生と、機器を提供いただいた少年自然の家の皆さま、調整いただいた教育庁関係部署の皆様に深く感謝申し上げます。

【談話】ゆきとどいた教育実現のため、早期の教職員未配置解消を求める―文科省「教師不足」に関する実態調査について

常勤が休んだ代替に非常勤を充てて、担任も部活動顧問も穴が空いたままなのに、未配置ではないとして底上げした文科省の実態調査を批判しています。

文科省「教師不足」調査公表、4年ぶり

3月5日、文科省が4年ぶりとなる「教師不足」調査の結果を公表しました。5月1日時点で3827人(始業日時点4317人)の未配置という、前回よりも大きく悪化した結果が明らかになりました。なお、この調査で常勤の代替に非常勤を充てた場合には未配置としては計上していないとのことです。

令和7年度「教師不足」に関する実態調査:文部科学省

第4回次世代高校創生会議

 高校再編について大学教授や、教育長会、校長会、PTA、民間、ベネッセなどが集まって話し合う、次世代高校創生会議の第4回が、3月15日に県庁で開催されました。高校再編に向けての大綱案について、最終調整がなされ、決定しました。 私たちの組合は委員として呼ばれなかったので、委員長と書記長が自発的に傍聴で参加しました。
 「基本方針」で示す学校規模の上限基準である8学級を超える大規模校の新設も「考えられる」とされました。大規模校を新設すればその学校は大規模さを売りものにし、その規模を将来的にも維持し続けなくてはなりません。そうすれば少子化の中では周囲の学校の規模縮小、廃校を一層推し進めることが予想されます。また学区の大きさが示されませんでしたが、会議では県外からも生徒を呼びこみたいとの発言がありました。そうなると生徒獲得競争が一層激しくなると予想されます。県外の生徒が多数受験して、県内の中学生が不合格になるという可能性も起こり得ますが、県民の税金を使って行うことなのか疑問です。
 また、企業などが関与する学校コーディネーター制度の創設が盛り込まれました。委員の一人は「教員と事務職員の間に置かれるべき第三の職」と大きく持ち上げましたが、具体的な職務のあり方は不透明です。企業のための人材育成を目的とするのであれば、そのような職は不要です。
 会では教員を育てないといけないとの発言も複数ありました。教員の成長は重要ですが、教員を育てるのは子どもたちであり、保護者や同僚との交わりです。

 国連も日本政府に繰り返し勧告している通り、教育政策の検討の際には当事者である教職員団体の参加が保障されるべきです。本来なら私たち長崎県高等学校教職員組合と長崎県教職員組合からその代表者が委員としての出席を求められるべきですが、呼ばれなかったことはとても残念であり、寂しい限りです。

県教委Website ながさき次世代高校創生会議 | 長崎県

【談話】「高校教育改革のグランドデザイン」について

 「グランドデザイン」は学校教育の集団性を解体し、公教育そのものを空洞化させていく危険性を持っています。教育基本法第1条では教育の目的として「人格の完成をめざし」と述べていますが、これに反し「学校のイメージ」として「人材」という言葉が何か所も出てくることも見過ごせません。各都道府県はグランドデザインを踏まえた「高校教育改革実行計画」を策定することとされています。

県教委Website ながさき次世代高校創生会議 | 長崎県

8月9日に平和学習を行うためにも体育館に空調を

 25年10月24日の第1回確定交渉で教育長は、「夏の体育館は空調なしには使えないような状況。設置は喫緊の課題」と述べました。しかし設置計画についてはその有無すら明らかにはされていません。体育館は体育の授業だけではなく、様々な集会に使用します。8月9日に行われる平和学習は、コロナ禍以降、各教室に分かれてのリモートが増えてきましたが、これは空調のない体育館よりも空調のある教室の方が集中しやすいためです。体育館に空調が入るならば、全員が一堂に会した方が学習効果は上がるので教室より体育館の方がよく、そうすれば器材の準備作業の手間暇も不要になり職員の勤務も軽減されます。
 すでに小中学校や特支では国からの補助金も受けて、体育館への空調の設置について部分的にも動き出しています。高校だけが放置されていていいものではありません

学校体育館への空調整備の早期実現に向けて(文科省)

次年度の8月9日は日曜。平和登校日はどうする?

 長崎県において8月9日は、平和を祈り、平和のために何が必要かを考える特別な日です。小中高校の生徒たちは登校して平和学習を行います。
 次年度の8月9日は日曜ですが、これまでは日曜でも登校日としてきました。しかし昨今の運輸業における人手不足のため、高校においてはスクールバスの日曜運行が難しい学校が出てきているようです。それで県内のいくつかの学校で対応に苦慮している状況があるようです。
 私たちの組合は、平和教育は重要な意義を持つものであり、昨今の世界及び国内の情勢の下ではますますその意義が強まっており、各校で工夫をしながらも実施すべきと考えています。県教委は、各校で管理職と担当者がよく話し合って行ってほしいと述べています。
 ある高校では、当初管理職より全員リモートで実施との提案があっていたようですが、職員会議での議論の中で、やはり登校させてこそ意義があるとの意見が出され、遠方で交通機関がなく参加できない者はリモートで、近くの者は登校して学習とのことになったそうです。
 平和について学ぶことの意義を全員で踏まえた上で、各校の交通機関の実情を踏まえ、十分に議論をして決めることが大事です。生徒自身や保護者の声を聴くとなおよい工夫ができるかもしれません。
 なお、教職員の勤務に関して私たちの組合は、日曜を勤務とし平日を週休日として割振りを行うとの対応で問題ないと考えています。

教育講演会「祇園中学校夜間学級が開講して」に多くの参加者

 2月22日、私たちの組合は教育講演会「祇園中学校夜間学級が開講して」(冬の教育研究集会)を開催しました。県内各地から組合員以外の方も含めて多くの方が集まって学び合いました。県内に2校目、3校目をつくっていかなくてはとの熱い思いも語られました。参加者からはたくさんの質問があり、関心の高さが伺えました。「学びは年齢の壁を超える」との指摘に共感が広がりました。

第3回次世代高校創生会議

 高校再編について大学教授や、教育長会、校長会、PTA、民間、ベネッセなどが集まって話し合う、次世代高校創生会議の第3回が、2月16日にセントヒル長崎で開催されました。私たちの組合は委員としては呼ばれていないので、傍聴で参加しました。
 高校再編に向けての大綱の案が示され、意見交換がなされました。

 冒頭、委員の一人から「高校の先生の考えが捨て置かれているのはマズイ」との指摘がありましたが、これに対する議論は特には深まりませんでした。
 国連も日本政府に繰り返し勧告している通り、教育政策の検討の際には当事者である教職員団体の参加が保障されるべきです。本来なら私たち長崎県高等学校教職員組合と長崎県教職員組合からその代表者が委員としての出席を求められるべきですが、呼ばれなかったことはとても残念であり、寂しい限りです。
 
 委員の一人から、少人数学級を求める声が前回に続いて上がり、県教委は将来的には検討の可能性もあることを示しました。

 富山の1学年12学級のマンモス高校の新設の件が先進例として紹介されましたが、富山では小規模校もつくることにしており、委員の一人から「大綱素案」にある4クラス以上との基準も再検討する必要があるとの意見が出されました。

 全国から高校生を募集する「長崎遊学」のような拠点校の設置も提案されましたが、どのようにして生徒を集めるのかという具体策は示されませんでした。もし県外の生徒が多数受験して、県内の中学生が不合格になるようであれば、県民のための県政という視点から、適切といえるか疑問です。

長崎新聞記事2026年2月17日

会議資料

県教委Website ながさき次世代高校創生会議 | 長崎県

1学年480人(12クラス)の高校を新設…😲

 富山県教委は、現在高校が34校あるのを20校にし、大規模校、中規模校、小規模校を選べるようにしたいとのことで、このために1学年12クラスの学校を1つつくる計画でいるそうです。
 長崎にあてはめるならば、長崎北と長崎南、佐世保北、佐世保西、佐世保南のうち2校、諫早と西陵を統合すれば同規模の高校ができそうです。
 しかし大規模であることを売りにすれば、将来にわたってもそれを維持するよう迫られます。すると少子化の中ではより一層、周囲の多くの学校を廃校にせざるを得なくなります。そのことが教育上も地域社会の維持という点でも適切であるのかを富山県教委が十分に検証されているのか、他県の組織が口を挟む失礼を承知で申し上げますが、疑問を禁じえません。
 長崎の高校再編の方向性を審議している「次世代高校創生会議」(「有識者」会議)の第3回会議が2月16日に開催されましたが、その中でこの富山県教委の方針が参考事例として紹介されました。
 私たち長崎県高等学校教職員組合は、競争を推し進めるような高校再編のあり方には反対です。地元の中学生が地元の高校に通えるようなしくみをどうつくっていくかといったことこそが話し合うべき課題です。

県立高校の再編方針が決定 2026年度から再編校の設置計画 1学年480人の大規模校も来年度中に設置場所決定へ 富山

富山県立高校の再編 大規模校は1校・1学年480人程度とする方針へ見直し(2025年7月28日掲載)|KNB NEWS NNN

女性部交渉の日時・場所

 2月10日に県庁にて行います。詳しい日時や場所は調整中です。決まり次第お知らせします。参加希望がありましたらお早めに組合本部までご連絡ください(℡095-827-5882)。
 要求書では、ハラスメントの根絶、ジェンダー平等に向けての諸制度の整備、母性保護・子育て関係諸休暇の拡充などを求めています。

定通部交渉の日時・場所

 2月5日11:00より1時間ほど、県庁教育委員会室にて行います。現在7人が出席予定ですが、他にも参加希望がありましたらお早めに組合本部までご連絡ください(℡095-827-5882)。
 要求書では、学級規模の縮小により一人一人に向き合った丁寧な指導ができるようにすることや、教科書・夜食費の補助、奨学金の充実、離島部に住む通信制生徒への補助などに加えて今回は、定時制の修学旅行における添乗員の随行ができるようにすることについても求めています。

教育講演会「祇園中学校夜間学級が開級して」

 2月21日(土)13時半から 
 諫早市高城会館(諫早市高城町5-23)
 講師 入江 陽子さん(佐世保市立祇園中学夜間学級勤務)

 佐世保市立祗園中学校に夜間学級が開級して10か月近くが経ちます。入江先生は長年にわたって東京の夜間中学に勤め、今年4月から故郷に戻って、この祇園中学校夜間学級に勤めておられます。夜間学級とはどのようなものか、生徒たちと教職員はどのように交わり、学び合っているのか、入江先生ご自身の夜間学級でのご経験や、夜間学級に対する思いなどについてお話しいただきます。
 県高校教職員組合主催ですが、どなたでもお越しいただけます。教育関係者の皆様、保護者の皆様、地域の皆様、その他教育に関心のあられる方々ならどなたでも参加できます。ぜひお集まりください。もちろん夜間学級に入学を検討されている皆様も!

すべての子どもたちに幸福を

全教障害児教育部等主催の「 障害のある子どもの教育を語り合う全国学習交流集会in千葉」に参加した若い組合員から素敵な感想が届きました。

感想「すべての子どもたちに幸福を」

 1月10日・11日に千葉県で開催された「第25回 障害のある子どもの教育について語り合う全国学習交流集会in千葉」に参加した。
 記念講演で、三木裕和先生(立命館大学・教授)から「不安の対概念は何だと考えますか?」という問い掛けがあった。わたしは考え込むことなく「安心」だと心の中で答えた。しかし、「不安の対概念は『幸福』なのではないか」という話を聞き、ハッとさせられた。
 これまで、不安を感じている子どもたちに対しては、安心できる関わりや安心できる環境づくりを意識してきた。しかし、それは一時的な不安の解消に過ぎず、特に発達障害のある児童であれば少しイレギュラーな出来事が起こると、再び不安を感じてしまうこともあるのではないだろうか。
 本当に大切なのは、「できてよかった」「楽しかった」と感じられる幸福感である。幸福を感じているからこそ、不安を感じにくくなったり、忘れたりすることができるはずた。
 勉強や登校そのものに不安を感じている児童は多くいる。もちろん、安心できる関わりや環境づくりも大切であることは言うまでもない。今後はそれらに加え、勉強の楽しさや学校の楽しさを実感できるような関わりを大切にしていきたい。そして、すべての子どもたちが幸福を感じ、安心して過ごすことのできる学校・学級づくりに取り組んでいきたい。